こんにちは。ホームページ担当の針谷裕美です。
先日、針谷祐之がゴールデン根付アワードのグランプリを授賞したので京都の清宗根付館に行きました。
その際に漆の販売店・堤浅吉漆店さんにお邪魔し漆の保管庫や漆を濾過・精製をする工房を見学させていただきました!
明治42年創業の堤浅吉漆店( つつみあさきちうるしてん )さんは漆の精製・調合・調色を自社で行う老舗の漆販売店です。
受け継がれてきた伝統の工法に加え、最近テレビや雑誌で取り上げられている簡単に金継ぎができる「金継ぎコフレ」や高分散精製工法を駆使した新しい漆の開発など積極的に取り組んでおります。
▼新しい挑戦の一つ、漆塗りのサーフボードです。波の抵抗が少なく水の上を早く滑ることができるそうです。
【 漆の関連記事 】
漆について
漆掻きについて
漆の濾過・精製(なやし・くろめ)について
▼京都の堤淺吉漆店の外観です。玄関を入って右手側に漆が入ったチューブやなど自社製品が並んでいます。
▼漆の保管場所を見せてもらいました。
11月ということもあり沢山の漆桶が並んでいます。
▼冷蔵庫の中も漆桶でいっぱいです。この沢山の漆は精製され漆芸しなくなっていくそうです。
▼桶には誰がいつ採った漆か記載されています。
漆には個性が同じ時期に採れた漆でも硬化までの時間や粘り気などが違ってきます。
その漆の個性を一つ一つを見極めて精製をおこないます。
▼今年収穫された国産の荒味漆( 初辺 )を見せていただきました!
▼ヘラを使って触らせてもらいました!初辺なので水分が多く想像以上に柔らかい漆でした。
▼こちらは荒味漆を濾過した生漆です!こちらも綺麗な色をしています!
▼こちらは「 箔下(はくした) 」と呼ばれる金箔を置く前に下に塗る用の漆です。
なやし・くろめを行なった漆なので粘度がありヘラにぷっくりと漆が付いてきます。
▼左側から攪拌器と遠心分離機とクロメ鉢です。
山中漆器産業技術センターに置いてあるものと同じような形をしています。
▼色漆の精製工程を見せてもらいました。
生漆に顔料を混ぜたものを3本ロールミルに流していきます。
▼このミルに何度か色漆を通すことにより顔料がより細かく分散され滑らかな色漆を作ることができます。( 写真はミルに流して1回目、まだ混ざりきっていないことが目で見てわかります )
▼何度かミルに通した色漆です。顔料が混ざりまるで上質なチョコレートのようです。
工房見学でお話を聞いて伝わってきたのは「使い手の方に合わせた漆を作る」と言う思いでした。
お忙しい中、工房見学をさせていただき誠にありがとうございました。大変勉強になりました!
堤浅吉漆店さんの益々のご発展をお祈り申し上げます。
▼工房見学のことを堤浅吉漆店さんのブログに掲載いただきました!ありがとうございます。
urushi no ippo 「 漆でつながる不思議なご縁 」
0件のコメント